ハードコートと耐汚染塗料

工業材料としてのプラスチックの加工性と用途の広さは素晴らしいものがありますが、摩耗傷が付きやすいといった弱点があります。そこで表面の硬度強化、耐摩耗性を向上させたのがハードコートです。ハードコートはシリコーン樹脂系と紫外線硬化系に大別できます。シリコーン樹脂系は高硬度に特徴があり、プラスチックガラスやレンズなどの各種プラスチック製品の他、パソコン、携帯電話の筐体、テーブル、人造大理石の塗装など多方面に用いられていますが、硬化に長時間を要します。一方、紫外線硬化系は硬さは劣りますが、短時間の硬化時間で完了する利点があります。

建物や構造物、外壁塗装等に付着した汚れ物質は美観を損ね、その洗浄はやっかいなものです。雨による汚れや特に都心での油汚れを洗い流せるよう設計して問題を解決しようとしたのが自己浄化性塗料です。油汚れを防ぐには塗膜と油汚れの化学構造上の親和性が低いこと。塗膜が硬質で付着した汚染物質が塗膜内部に浸透しづらいことですが、他の性能とのバランスでこの事だけに注視するのは難しいので、塗膜表面を親水化し油汚れを落としやすくするのが最重要です。親水化とは塗膜表面に水滴をおくと水に対する塗膜の濡れやすさによって水滴のつくる角度が変わります。この角度が小さいほど親水性は高いと言えます。
都心の油汚れには自動車排ガス中のタール状成分などが含まれており、塗膜表面を親水化することで油と塗膜の間に雨水が浸透し、油成分を洗い流してくれることになります。親水化にはシリカゾルなど無機物を活用する方法が実用化されていますが、自己浄化性耐汚染塗料は親水性が決め手です。

投稿日: 6月 26, 2018admin

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